町と人とのつながりを体験
「自分たちが住んでいる大好きな町について、みんなに知ってもらおう」と、パンフレット作りに取り組んできた横浜市立杉田小学校(岩崎良之校長)の6年3組。パンフ作りも大詰めを迎えた2月8日、地域の飲食店経営者を招いて話を聞いた。
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この日、授業に招いて話を聞いたのは、地元で飲食店「天邪喰(あまのじゃく)」を経営する山見卓生さん。居酒屋を経営しながら、江戸時代からの歴史がある杉田梅を使った梅生キャラメルを作っている。山見さんは、自分たちの町の紹介パンフレットを作っていることを褒め、諦めなければ夢は叶うと強調した。
足で知る自分たちの町
パンフレット制作は、杉田梅の植樹を通じて交流が始まった群馬県・六合小学校児童からの「杉田のことが知りたい」というメッセージがきっかけ。そして「私たちの大好きな町を知ってほしい」とパンフレット制作を思いつき、「MYホームタウン杉田」のタイトルでクラス全員でのパンフ作りが始まった。
パンフは「まちマップ」「名産品・人」「名所・建物」「まちのよさ」「まちの歴史」「杉田小学校」の6つをテーマに構成。制作は国語の時間と総合の授業の一環として進められ、情報の収集からインタビューなど全てを自分たちで行っている。
教室には、これまで調べてきた杉田の自慢や歴史などの情報が模造紙にまとめられ、壁いっぱいに貼られている。「東漸寺にはカメが17匹いる」「熊野神社の階段を昇りきると杉田の町が見渡せる絶景スポットがある」など、地元の人でも知らないこともたくさん紹介されている。これらは子どもたちが実際に外に出て人と関わり、自分の目で確かめて調べたもので、本には書かれていない。
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同小ではこれまでにも、杉田に関わる何人かの大人に話をしてもらった。担任の村田恵子先生は、その理由を「『誰かがこう言っていたよ』ではなく、本人から直接話を聞くことで、人との繋がりを作ることが大切」と語っている。
歴史の町・杉田
「歴史の町」として知られる杉田には、鎌倉時代〜室町時代に建立された東漸寺や、間宮林蔵、杉田玄白ゆかりの妙法寺、杉田八幡宮や熊野神社などの歴史的建造物が多く点在している。
町に住むお年寄りや大人は口を揃えて「杉田は人情味がある町だ」と語り、その気持ちが子どもたちにも伝わって、子どもたちも「杉田が好き」と語るほど地元愛の強い町だ。
江戸中期から明治前年頃には杉田梅林として3万本以上の梅の木々が山をなし、梅の花の季節には見事に咲き誇る梅を眺めに、多くの見物客で賑わった杉田。今ではその原木が妙法寺に残るのみとなっている。
人との出会いを宝にして
人と人との係わりが希薄になってきたと言われる時代。子どもたちはパンフレット制作を通じて人と出会い、知りたいことを友達と協力して調べ、形にしていく。そんな経験の中で町とのつながり、人と人との絆を体験している。
「杉田はみんなにとってかけがえのない町。子どもからお年寄りまで、みんなで暮らしています。
大人になって、たとえ別の町に移り住んだとしても、小学生時代に過ごしたこの町のことを忘れないでほしい。完成させるまでの道のり、人との出会いを宝にしてほしい」と村田先生は語っている。
パンフレットは近日中に完成する。同小学校や地元の地区センターに置かれる予定。児童たちの手に届く頃には、子どもたちは卒業式を迎える。大好きな杉田という町に誇りと愛着を感じつつ、また一つ成長する。




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