障害者、健常者が共に楽しむ クライミングで交流イベント

戸塚のジムで「マンデーマジック」

 

 

「クライミングを通じて、障害の有無に関わらず、お互い応援し合って楽しんで、理解し合える場所を作りたい」と、2005年から活動しているNPO法人モンキーマジック。同法人が主催する交流型クライミングイベント「マンデーマジック横浜」が戸塚のクライミングジムで開かれている。

本紙では2007年にも、同法人・小林代表を紹介した。

 

 

 

2020年の東京オリンピックで追加種目となった「スポーツクライミング」。子どもからシニアまで幅広い年代が楽しめるスポーツとして注目されているが、実は今、障害者も楽しめるスポーツとして参加人口が増えているという。

 

 

壁一面に取り付けられた様々な形の人工石(ホールド)の中から、色や形の異なるシールなどで指定されたホールドだけを使って登るのが室内で行うクライミングの楽しみ方。競い合うこともなく「どうやって登っていくか」を考えることが楽しいスポーツだ。

 

 

視覚障害者の場合、ホールドや目印のシールが見えない。

それをガイドしてくれる人がいれば、健常者と同じ土俵で楽しめる。

 

 

毎月第3月曜日の夜、戸塚駅近くのクライミングジムでは、障害者と健常者が一緒に楽しめる交流型のクライミングイベント「マンデーマジック横浜」が開催されている。

 

 

この日の参加者は視覚障害者5人、聴覚障害者2人と健常者10人の合計17人。

年齢や性別、クライミングが初めての人から経験者まで様々な人たちがいる。

 

 

 

■助けるのではなく一緒に楽しむ

 

 

スタッフはまず、健常の参加者に、「視覚障害者に分かりやすく伝える方法」をていねいに説明する。

例えば方向を教える際は右や左と言っても伝わりにくいので「11時」や「4時」など時計の針で方向を示すこと。

 

ホールドの形を伝える時には「フランスパンの形」や「右下がりのサツマイモ」など、分かりやすい表現をすること。

その後、グループに分かれて、クライミングを楽しむ。

 

 

健常な女性参加者は、「始めは耳の聞こえない友人に誘われて参加しました。足がない方もいました。それを見て、今まで持っていた障害者のイメージが変わり、今では一緒に楽しんでいます」、と語る。

 

 

強度の弱視という男性は「障害者は他との接点が少なく、同じ障害者同士で固まってしまったり、引きこもってしまいがちです。こういったコミュニティーはとても価値があると思います。教えてくれる人と息があって、登れた時は嬉しいです。我々の姿を見て、障害がある人達に『これやってみようかな』と、思ってほしいです」。

 

 

視覚障害者の中学3年生女子の母親は、「視覚障害者のスポーツは特殊なものが多いので、健常者の方と同じルールで一緒に楽しめるのがいいです。下で見ている私も一緒に登っているような感覚になります」。

 

 

10年前の本紙記事を今でも取ってあるという、視覚障害者の中学3年生男子の母親は「出来ない悔しさ、出来た時の達成感。好きなクライミングを仲間と共有できる場所として息子も楽しんでいます」と語る。

 

 

 

 

■理解し合える場所を増やしたい

 

イベントを主催しているNPO法人モンキーマジック(東京都武蔵野市・小林幸一郎代表)は、設立12年を迎えた。 

 

 

同法人では、フリークライミングを通して、視覚障害者を始めとした障害者の人々の可能性を広げることを目標とした活動をしている。代表の小林さんも視覚障害者のひとり。

 

 

「障害のある人、ない人、外国の人、おじいちゃん、おばあちゃんなど、この会場が貸切になるくらい大勢の人に参加して頂きたいです。このイベントのモ点メがモ面メになって、色々な人が理解し合える場所をもっと増やしていきたいです」と語る。

 

 

 

「マンデーマジック横浜」は毎月第3月曜・18時~、戸塚のクライミングジム「ライズ」(戸塚区上倉田町479-2)で開催中。次回は9月19日(※火曜)・10月16日
※要事前予約

 

 

詳しくは「マンデーマジック横浜」で検索。

 

■問合せ/info@monkeymagic.or.jp 

 

 

クライミング2

ホールドを掴みながらバランスを取る視覚障害の男子