伝統と文化の象徴 江戸城天守の再建を

賛同署名100万人をめざす

 

城

江戸城天守「復元図」CG(三浦正幸教授制作)

 

 

江戸時代の文化と木造建築技術の最高傑作の一つとされている江戸城天守を、観光立国をめざす日本を代表するシンボルとして再建しようと、「NPO法人 江戸城天守を再建する会」(島田昌幸理事長=テレビ東京HD前社長)が3月13日、平成29年度通常総会を開いて、世論喚起の運動の輪をさらに広げ「国家プロジェクト」をめざすことを確認した。

 

■日本と首都のシンボルとして

 

ロンドンのバッキンガム宮殿、パリの凱旋門、ベルサイユ宮殿、北京の紫禁城(故宮博物館)、ニューヨークの自由の女神など、世界の首都や大都市にはその国の歴史の象徴ともいうべきモニュメント(記念碑)がある。

しかし世界5大都市に入るといわれる東京には、この国の歴史と伝統、文化を代表する記念碑は見られない。

 

同会では観光立国日本の首都東京に江戸城天守を再建し、歴史と伝統、日本の文化と技術を海外に発信するシンボルタワーとして建設したい、としている。

 

 

■日本の魅力的な文化と技術を発信

 

再建を目ざしている「江戸城天守」は、徳川3代将軍・家光公が寛永15年(1638年)に建てた5層6階、高さ60㍍の日本一の城。

この城は1657年の明暦の大火(江戸の大火)で焼失。

以降、江戸幕府の経済的な事情により再建されることは無く、台座だけが修復され、360年経った今日まで、皇居東御苑に残されている。

 

 

■世界に誇る木造耐震建築

この「江戸城天守」は、姫路城と比較すると面積は2倍、体積は3倍の規模で、日本で最も壮大で美しい木材建築の傑作だったとされている。

 

また、姫路城と同じ木組みの柔構造による耐震建築技術と法隆寺五重の塔の心柱による耐震技術が使われており、地震国日本が世界に誇る耐震建築技術の基礎の一端を示すことができる。

 

再建する江戸城天守の台座は文化財保護指定を受けていることから、「史実に忠実」な復元・再建が課せられている。

そのために、現存する指図・文献など様々な資料をもとに、三浦正幸・広島大学教授による「復元調査報告書」が作成され「天守再建への確固たる基礎」が示され、純国産木材を使った伝統工法による再建運動を進めている。

 

 

■「ビヨンド 2020」

 

同会は、2004年(平成16年)に小竹直隆氏を理事長に設立され、2006年にNPO法人として認定された。

会長は大田道灌の第18代子孫に当たる太田資暁氏。会員4500人。

 

 

昨年の平成28年度総会では、2020年東京オリンピック・パラリンピック後の再建を見据えた「ビヨンド2020」の方針を決定、今年度の総会では「賛同署名100万人目標」をかかげ、「江戸寛永度天守再建へ向けた世論喚起活動」を確認した。

 

 

■運動の輪を広げて再建を実現

 

国民の関心が五輪に集中する2020年までは、運動組織の強化と世論の喚起に力を入れ、五輪後は江戸城再建に世論の関心を集中させ、国家プロジェクトとして再建事業を進めたいとしている。

 

 

「江戸城天守閣再建」を掲げて東京都知事選に立候補した元神奈川県知事の松沢成文参院議員は『始動! 江戸城天守閣再建計画』を16年12月に出版(ワニブックス)、その中で「江戸城天守閣は戦いの象徴ではなく、平和の象徴だった」「観光立国日本の目玉になる」と指摘している。

 

江戸本

松沢成文議員が出版した『始動! 江戸城天守閣再建計画』(ワニブックス)